「第五回樋口強いのちの落語講演会」開催レポート

日時:平成211024日(土) 13時〜開演

場所:盛岡劇場メインホール

 

笑いと涙をおともに「いのちのメッセージ」

 

21年10月24日(土)、盛岡市:盛岡劇場で第五回樋口強「いのちの落語講演会」が開催されました。

がんの闘病を創作落語に仕立て、それをおともに国内外を活動する樋口さんを盛岡にお招きして早いもので5回目を迎えます。舞台の主役は樋口さん、講演会の主役は会場に足を運んで下さる患者さんやご家族、お一人おひとりです。その、全てをサポートするのが私たちスタッフ一同。毎回、この言葉を共通理解し心を一つにして講演会はスタートします。今回も高校生や看護学生ボランティアも参加。次の世代の方々へ思いをつなげます。

遠くから朝早く貸し切りバスに乗り込んでくる患者団体。抗がん剤で脱毛中の患者さんはかつらでおいでになり、ロビー展示のタオル帽子に興味津々。酸素を付け車いすを先生が押しながら会場に入った姿を拝見した時、命がけできている患者さん、サポートする医療者の無言の姿勢から、この講演会のすごさと意味を改めて感じるとともに、スタッフ一同、胸に熱いものがこみあげて来ました。

 

一年をかけてすすめて来た講演会の一部は、講演「今私が一番したい事」。

みなさんも病気になって失ったものが沢山あるとおもいます。でも今まで気がつかなかった大切なものに気づいたり、見つけることが出来たのではないでしょうか?私は、「自分は生きていて何がしたいのか?」と何度も問いかけました。そして、何が今一番大切なのか?したいのか?それは自分が決める事です。

自分が決めるから意味があるのです。「私だって辛こと泣きたい時は沢山あった。みなさんだて同じでしょ」と、樋口さんは会場へ問いかけます。舞台と客席のキャッチボールで思いを共有し樋口さんのお話にみんなが引き込まれていきます。

 

二部は、みなさんお待ちかねの創作落語「病院日記X」。舞台もなかなか味わうことのない高座のセットに早変わり。盛岡劇場ならではのしつらえに生の落語の始まりです。今回のお題は、入院患者さんがおりなす「がんサロン」と、入院中の患者さんが一番楽しみにしている「食事のセレクトメニュー」のお話。辛い病院の治療や生活を思い出しては泣き、乾かぬ涙をよそに樋口さんの巧みな語りに大笑い!会場は独特な雰囲気で舞台と客席がひとつになっていきます。

3時間にわたる講演会の最後は、毎回、樋口さんの手締めで終わります。お帰りは出口で樋口さんと三役がお見送りです。帰る時の皆さんのお顔は晴れやかで来た時とは別人のようでした。これが私たちの財産です。