がん治療中もおいしく食事 盛岡で栄養講座

食事方法などについて参加者と意見交換する蛇口さん(左)
 がん治療の副作用で食欲が落ちるがん患者の食事方法を考える栄養講座が20日、盛岡市の市総合福祉センターで開かれ、がん患者やその家族ら約30人が食事のこつを学んだ。

 岩手県立北上病院の管理栄養士蛇口真理子さん(31)が「治療中でもおいしく食べるために」と題し講演。化学療法を受ける外来患者約35人を対象に聞き取ったアンケートをもとに、食欲不振、下痢など状況に応じた食事の方法を説明した。

 蛇口さんは「料理を冷たくするとにおいが抑えられる。インスタント食品が食欲回復につながることもある」などと患者の体験に基づいたアイデアを披露。

 食事をとる環境にも触れ、「弁当を持って景色の良い場所で食べたり、面会に来た家族と一緒に食事をとったりすることも気分転換になる」と強調した。

 主催した岩手ホスピスの会(盛岡市)の川守田裕司代表(51)は「食事についての講座は今回が初めて。おいしい食事が患者の痛みやつらさを和らげるはず」と話した。
2008年12月21日日曜日