報告1(2011.4.3)

昨日はじめて岩手県大船渡市の避難所の一つ「リアスホール」に入り、

いわて生協さんの炊き出しのお手伝いをしながら、

タオル帽子を避難所の方たちに配布しました。(写真)

 

患者さんと特定せず、どなたでもどうぞ、と配布したところ、

たくさんの方が笑顔で帽子を選んで下さり、問わず語りに、

「自分も患者です」とか「私も家族を看取りました」など

自分の思いを語ってくれて、この活動が少しでも被災者の方々のお役にたてるのでは、

という手ごたえを感じることができました。

 

私たちホスピスの会では今後、救援・復興に、会として出来ることからサポートしていきたいと考え、

被災地から物資の不足はもとよりお年寄りをはじめかぶり物や帽子がほしいとの声が聞こえる中で、

「被災地へのタオル帽子配布事業」に取り組みます。

いまだ現地は混乱の中で医療、物資など物理的な不足もありますが、

被災された方々の精神的な喪失感や不安は募るばかりです。

会としてささやかなサポートではありますが

今後現地でのボランティア受け入れの態勢が整いましたら、

被災地へのタオル帽子配布をおこなうと共に

傾聴ボランティアにも取り組んでいきたいと考えています。

この企画への準備として、被災地へのタオル帽子製作を進めながら

帽子配送代金・ガソリン代など活動資金が大変不足しているため寄付金も募りたいと思います。

 

また、避難所にいるがん患者さんや、避難所から自宅に帰って療養しているがん患者さんを特定することは困難なので、

今回のように患者さんと特定せず、みなさんにタオル帽子を配布するなかで、

サポートを希望するがん患者さんの申し出があれば、

 

1.国立がん研究センターの転院希望者向けホットラインの紹介

2.日本緩和医療学会の被災者向け緩和ケア電話相談の紹介

3.東北がんネットワークの被災地のがん患者さんの抗がん剤治療やその支持療法を引き受ける病院リストの紹介

 

などもおこなって行きます。

 

以上のような傾聴、情報発信の活動を行う中で、被災されたがん患者さんのニーズを探り、

さらなるきめ細かなサポートにつなげて行ければと考えております。(川守田)

いわて生協さんの炊き出しのお手伝い(大船渡市・リアスホール)


報告2(2011.4.15)

東北関東大震災から一カ月が過ぎた4月10日、

岩手ホスピスの会は被災地の一つ陸前高田市の避難所・サンビレッジで

いわて生協さんの牛丼炊き出し750人分のお手伝いをしながら、

避難所の方たちにタオル帽子を配布しました。

本来は抗がん剤で脱毛した方のサポートのためのタオル帽子ですが、

前週の大船渡市では、患者さんと特定せず、どなたでもどうぞ、と配布したところ、

たくさんの方が 笑顔で帽子を選んで下さり、問わず語りに、「自分も患者です」とか

「私も家族を看取りました」など自分の思いを語ってくれて、

この活動が少しでも被災者の方々のお役にたてるのでは、という手ごたえを感じることができました。

二週目の陸前高田市でもタオル帽子は多くの方に好評で、

今出かけている夫や子供たちの分もいただいて良いですか、

とお一人で家族の分も持っていかれる方もおり、

炊事の際やお掃除の時にかぶるのもいいね、とタオル帽子の新しい使い方を提案する方もおられました。

また、「髪を洗った後ドライヤーが使えないのでタオル帽子はいいね!」というお話も印象的でした。(写真)

今回私たちはがん患者サロンで学んだことを生かそうと、タオル帽子を配布しながら、

豆から挽いたコーヒーを持参して皆さんに飲んでいただきました。(写真)

「久しぶりでドリップコーヒーを飲みました、おかわりいただけますか?」という方もたくさんいて、

避難所の生活を少し垣間見たような気がしました。

大船渡20個、陸前高田35個と配布活動を通して、タオル帽子は避難所の方たちに予想以上にニーズがあることを実感しました。

これからも継続して各地の避難所にタオル帽子を届けて行きたいと思います。

また、避難所にいるがん患者さんや、避難所から自宅に帰って療養しているがん患者さんを特定することは困難なので、

今回のように患者さんと特定せず、みなさんにタオル帽子を配布するなかで、サポートを希望するがん患者さんの申し出があれば、



1.国立がん研究センターの転院希望者向けホットラインの紹介http://www.ncc.go.jp/jp/information/hot_line.html
2.日本緩和医療学会の被災者向け緩和ケア電話相談の紹介http://www.jspm.ne.jp/
3.東北がんネットワークの被災地のがん患者さんの抗がん剤治療やその支持療法を引き受ける病院リストの紹介http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/news/201103/519076.html−などもおこなって行きます。

以上のような傾聴、情報発信の活動を行う中で、被災されたがん患者さんのニーズを探り、さらなるきめ細かなサポートにつなげて行ければと考えております。(川守田)


避難所でのコーヒーサービス(陸前高田市・サンビレッジ)




報告3(2011.4.24)

被災地サロン報告 青森県八戸在住、吉島美樹子報告 4月23日・土曜日 お天気は雨。 4時起床。コーヒーサービス用のお湯を沸かしポットに3本、タンクに水を入れ、5時に八戸自宅を出発。 7時に盛岡到着。タオル帽子700個、タオル200枚、タオルマフラー100枚を車2台に積み込み7時30分出発。 被災地への道は、支援物資を積み込んだトラックやボランティアの車で渋滞気味で週末は時間がかかります。 現地に入るボランティアのルールは、自力で入り帰れる燃料を確保すること。自分の食事は持参。 現地でのトイレの使用は控えるよう被災地へ入る前に済ませておくこと。これらを参加者には周知して6名が現地集合。 午前中のボランティア会場は、陸前高田市で一番大きな避難所となる、陸前高田第一中学校、 避難者1600人、在泊500名。10時10分到着。 事前に調整をしていたため避難所本部に丁寧な対応でむかえられました。 体育館が避難場所。皆さんは段ボールで場所を確保して生活。 外は雨のため肌寒くストーブの周りに集う人が目につきました。体育館入口でのサロンとなりました。 コーヒー準備の段階で香りに誘われ沢山の人が声をかけ始める。コーヒーもらえる?いい香りだ・・。 30分で準備し10時50分スタート。一気に50人が並ぶ。コーヒーにパン、ジャムにバターを次々とサービス。 タオル帽子は並べる暇もなく人だかりになる。担当者の姿が見えなくなるほどで心配になりもう一人をサポートにつかせました。 一時間ほどで少し落ち着くと炊き出しの方が20名ほどいるのでポットにコーヒーがほしいと3本、本部の方も3本と大好評。 避難の方からは、 ・津波にあうまではこうしてドリップして毎日コーヒーを飲んでいたんだよ・・・。 ・美味しいコーヒーでしたおかわりいただけますか? ・どこから来たの?「盛岡です」。立ちなおったら盛岡で買い物するからね。ありがとう・・・。 沢山の方からあたたかい言葉をいただきました。 帰る時には、体育館の中に招かれ本部方が皆さんに紹介して頂き沢山の拍手とまた来て下さいと声をかけられたのが忘れられません。 訪ねた学校で働く知り合いの職員にも再開できました。 自宅は流され、津波の後からずっと学校に泊まり込んで仕事をしていると聞きかける言葉を失くしました。 美味しいコーヒー飲まない?手渡したコーヒーを飲み美味いよ・・。二人とも胸が熱くなり涙がこぼれました。 終了後。手短に持参したおにぎりなどを口に放り込み次へ向かいます。今回は、どうしても立ち寄りたい場所がありました。 陸前高田市対策本部。 飛び込みで、「お疲れ様です。コーヒーのサービスに来ました」小さな事務室の先には、テレビで見慣れた戸羽市長。 「ありがとう。ご苦労様。いただきます」 その後、雨の中、プレハブごとにある総務課、保健課、水道などすべてを周りました。 午後は、10分ほど離れた竹駒公民館避難所を訪ねコーヒーサービスとタオル帽子をさしあげ盛岡へ着いたのは夜の7時でした。 次回は、4月30日を予定しています。全国からの参加もお待ちしています。但し、ボランティアのルールを守れる方を募集します。

避難所でのコーヒーサービス(陸前高田市・第一中学校)


避難所の方たちと記念写真(陸前高田市第一中学校)



被災地サロン報告A

 

4月23日、陸前高田被災地サロンから サロンで使用しているコーヒー豆は、盛岡市の老舗のコーヒー専門店・自家焙煎で豆を売る「クラムボン」。 ホスピスの会では、いつもタオル帽子の作業などにボランティアさんへコーヒーを入れてあげるお気に入りの豆です。 今回も、マスターに被災地に行くんです。豆をひいて下さいと言うと、 美味しいコーヒーを被災地の人に飲んで頂きたいから前の日に来てほしいと言われた。 当日、自分も行きたいけど行けないから、一袋はプレゼントと手渡してくれた。 美味しいコーヒーにしないと・・・。気合がはいる。 パンは、40gのライ麦パン。特徴は、ミネラル、アミノ酸、食物繊維が豊富で砂糖や油脂は入っていない。 低カロリーで酸味があり噛みごたえがある。 心配なのは、避難所は高齢者が多く固めのライ麦パンは好まれないのではないかとも考える。 バターにジャムは食物繊維入りの医療用。コーヒーのおともはカルシウム入りの医療クッキー。 ・固くて味がなくあまりうまくないよ!ジャムをくれ。(60代男性 (良く噛んでいると味がありますよ〜) ・ひさしぶりに美味しいパンを食べました。いつも菓子パンばかりで、飽きていたところでした。 こんなパンが食べたかったんです。(40代女性) (また来週きますからね( 【失敗談】 被災地は沿岸地域に集中し、交通の大動脈の新幹線や高速道路からはどこから行くにも片道2時間はかかる。 各地から参加のボランティアへは、現地集合をお願いしている。 避難所に近づくと電話が鳴る。場所がわからない。ナビにあるはずの道がない。 目印は?壊れたローソンを右にはいります!ありません・・・。 被災地のがれき撤去は、ものすごスピードで進んでいます。 先週あった建物や目印は跡かたもありません。今後の活動にいかしましょう。 23日の陸前高田は、被災後はじめてまとまった雨となりました。 避難所は市内から離れた小高い丘にあり外の様子はいつもとかわりはありません。 しかし、被害の大きな沿岸地区へ向かうと海がとても近く見えました。それもそのはずです。 地震で地盤が70pほど陥没、大潮の時期、まとまった雨。車で進むと突然、池になり道がありません。 切り返して戻る所もありません。来た道をバックでもどるはめになりました。 見渡せば自衛隊の車が水しぶきをあげて走っているだけの場所でした・・・。 がれきの道には釘や金属がありタイヤがパンクするケースも少なくありません。 被災地での一般車両の走行には十分気をつけましょう。 午後のボランティア先になった、竹駒公民館避難所は、畳のお部屋が避難先で、 畳の上に布団をひて休める状態で穏やかな空気を感じました。 お休みのところすみませんがタオル帽子は如何ですか? タオルの帽子?どんな物?あらいいんじゃない! 部屋の隅で休んでいた70歳ぐらいの男性に避難所の女性の方が 「これおじちゃんに似合うかも?かぶってごらん」と声をかけた。 おじちゃんもその気になりあれこれと帽子を選び始めました。 おひとり2枚程度手に持ち、おじちゃんもひとつ緑色の帽子を手に取り「どうだ似合うかい?」と問いかけられた 「はい。お似合いです。よろしかったらご家族の分もどうぞ」と私が声をかけた。 少し表情が変わり「俺には家族はいないんだ・・・。」いけないと思った時には、 部屋が静まりかえるのを感じた。「すみません。よけいな事を言ってしまいました」 「大丈夫だ。皆同じだ。気にするな。ついでにもう一つ選んでいいかい?」 おじちゃんは赤い帽子を選びありがとうと笑顔をむけてくれた。 私の方が救われた。 他の皆さんは、家の片づけに出ている方々の分も選び、 たたまれた寝具の上に帽子がひとつづつ置かれました。また来週、来ますね。(吉島)



タオル帽子ににっこり(陸前高田市・第一中学校)

避難所の方たちと記念写真( (陸前高田市・第一中学校)

報告4(2011.5.1)
4月30日土曜日晴れのち曇りのち雨。ホスピスの会より8名参加して、再び陸前高田第一中学校体育館において避難所の方たちへのコーヒーサービスと一口パンの提供、そしてタオル帽子配布を行いました。

]-->今回はたんぱく質が不足しがちと言われる避難所の方たちのために少しですがチーズを持参し好評でした。子供達にはココアやミロが好評で、今後の検討課題となりました。また、品物によっては避難所の方たちが必要なものであればある程、人数分の充分な数が確保できないまま安易に手渡せば、無用の動揺を与えがちであるという反省も生まれました。いつでも原点に立ち返り、あくまでも避難所の方たちの立場に立った支援を模索して行きたいと思います。(川守田)



報告5(2011.5.7)
報告者 事務局長 吉島美樹子

5月7日・土曜日 お天気晴
【ボランティア参加者】 14名   【借上げ車】 4台

【ボランティア訪問先】陸前高田市(岩手県内一番の死者・行方不明者あり)
@ 陸前高田第一中学校避難所(500名)日中、200名程度
A 対策本部及び仮庁舎(50名)休日出勤者対象
B 竹駒公民館避難所(500名) 6日に仮設住宅移動。
支援物資として味付き玉子の依頼あり。
C 下矢作多目的研修センター避難所(500名)日中、100名程度。

【支援物資】
タオル帽子400個、タオル300枚、タオルマフラー100枚。
コーヒー500杯分、チーズ300個、味付き玉子600個、ミニパン200個
食物繊維ジャム200個、カーネーション200本


荷物を車に積め込み盛岡7時30分出発。
前回の4月30日は、被災地への道は観光地のような大渋滞と全国からのボランティアで人・人・ひと・・・。今回も覚悟はして行ったのですが、様子が違います。
大渋滞もなければボランティアの人もいない?どうなっているの?あまりの違いに拍子抜けしてしましました。
この状況に思い出した事がある。対策本部のひとがつぶやいていた「ボランティアも連休までその後からが正念場・・・。」これが現実。

予定どおり10時20分、一ヵ所目のボランティア先、第一中学校到着。
校庭の仮設住宅の増設が進み駐車場縮小のため、車の乗り入れが規制され途中から乗り合いで搬入。避難所食のたん白質不足の助っ人としてチーズの他に、ゆで卵に塩味がついた味付き玉子を持参。塩分が少し気にはなるが、日持ちもするし取り扱いに便利。
今後の対策は、ホスピス役員、蛇口管理栄養士と検討課題としている。
ここの食事は、朝はパン、昼はおにぎり、夜は自衛隊の炊き出し。
仕事がある人は朝のパンを持って出勤するとの話も聞かれました。

3回目になるこの避難所では、私たちも利用者も少し顔見知りになってきました。

一番に駆け寄ってくれたのは、先週、チーズを持参した時「私、大好きなんです。でも、こんな状況になり食べたいなんて言えなくて。あ〜嬉しい。」
本当に嬉しそうに御礼をされたので「また来週きますから。それまで一日一個にして食べてね」と、よその方に気づかれないように彼女のポケットに7個あげた方でした。
「こんにちはコーヒーいれますか?」
「今日は我慢します・・。今朝から体調が悪いんです。風邪かもしれません・・でも飲みたいな〜。半分ください。でもやめようかな?」迷っている彼女をよそに
「それは大変です。ちょっと待って下さい。専門の方がいますので話してみて」
今日は、偶然にも、がん患者さん向けに支援されたウイッグの啓蒙のため岩手医大「がんサロン」師長と、阪神大震災に被災者の支援を経験した、兵庫県のがん看護専門看護師、がボランティアとして参加していたのです。
その方に対応して頂いた後、避難所に常駐している赤十字医療チームの診察を受けてもらいました。

次のお客さんは、前回、コーヒーのドリップを教えたら、帰るまでお手伝いしてくれた、ひろゆき君(中1)。
「今日もやるの?オレ手伝わないよ。友達に笑われたから!」先週は、部活がまだ決まっていないと話していた。今日来ても部活があれば手伝わないとも言っていた。
「部活は決まった?」「うん、卓球部にした。先週、オレ頼んだミロ持ってきた?」
ミロは牛乳で溶かして飲むココアのような味の飲み物で、子供たちには人気のようです。
「持って来ましたよ。一番に飲んでください!」友達を呼び寄せ楽しんでいました。
喜んでもらい良かった!次のリクエストは何かな?

明日は、「母の日」
ボランティアさんから、次の訪問日は母の日の前日ですね。カーネーションは喜ばれるのではないですか?などのお話から、急所、カーネーションのお花を準備する事にしたのですが、現地はいまだ断水状態。生花は難しい・・。生のお花が喜ばれるのは誰でもわかるが避難所生活で花瓶もなければ布団一枚のスペースでは置き場所にも困る。また、一滴の水も無駄には出来ない中で喜ばれるのだろうか?何度も何度も話し合い考えるが結論が出せない・・。だれも、当事者ではないから・・。
思いたって、避難所対策本部に電話をした。
「来週、訪問に伺います、岩手ホスピスの会です。実は、カーネーションを持参しようと思うのですが、生花と造花とどちらにしたらいいのか困っています。」
「カーネーション?なんで?」
避難所の生活の中で、母の日は忘れられていました・・・。

当日は、造花のカーネーションを200本、総合窓口用の鉢植え4個を準備した。
「母の日なんてすっかり忘れていました。みなさん喜ぶと思います。ホスピスさんが日常の生活を運んで来てくれるようなきがします」そう話して、本部の方が場内アナウンスのマイクを握り、「今日も、岩手ホスピスの会さんがコーヒーサービスに来て下さいました。明日の母の日のためにカーネーションのお花もあります。」
初めて岩手ホスピスの会と覚えて頂いた。今までは、ホスピーの会と言われていましたが、名前なんてどうでもいいからそれも楽しかった。

コーヒーサービスを手伝うひろゆき君に、「明日は、母の日だよ。お母さんにお花あげたら?はやく行かないとなくなるよ。」自分の気にいった大きな花を選び、いなくなった。
数分後、満面の笑みで飛んできた!「お母さんにあげたらさ〜、わ〜〜〜綺麗。あれ?造花か?でも嬉しいな〜ありがとうね」って言われた。今まで見た事のないひろゆき君の表情が嬉しかった。来年は、生花を持参するね!そう、こころに決めた!

タオルを配布しているボランティアが駆け寄ってきた。タオルを沢山ほしいと言う方がいるんですが・・。話を聞くと、ご主人が前立腺がんで排尿に紙パットを使用しているがタオルも必要だと言うことらしい。しかし、皆さんの前で大量にその方だけに渡すと皆がほしいと混乱になるからあげる事は出来ない。ボランティアさんに、取り置きして帰る時にお渡ししますからお名前を聞いておくように伝えた。
来週も来ます。必要ならばもっと準備して来ようと思いました。

今回は、顔みしりに慣れたせいかいろんな方が自分の身の上を話して下さる。
帰りには、「話を聞いてくれてありがとう」と、涙を流し駆け寄って来て下さる方もいた。
みなさん、時間と共に落ち着く半面、こころが痛んで来ているような・・・。
こころが悲鳴をあげているような・・。そんな思いが伝わる。

その後も、お昼を取らずに2チームに分かれ一気に他の日程をまわり終了しました。


【つぶやき】
*ボランティアに来る人たちは、記念写真、いや証拠写真を撮り帰っていくよ。(高田1中)
*昨日、招待で温泉行ったけど、ここの方が落ち着く。慣れってすごいね。(高田1中)
*下を向いていると涙が出るから、帽子に激励に来た人の名前書いてもらい上を向いて仕事するんだ(市職員)
*こんなに毎週、ボランティアに来てくれることろなんてないですよ!(対策本部)
*車も流されないから仕事には、乗り合いで勤務。自転車はほこりがひどく時間がかかる。スクーターがほしい。(市職員)

報告6

5月15日・日曜日 お天気晴【ボランティア参加者】 13名   【借上げ車】  【ボランティア訪問先】陸前高田市 >陸前高田第一中学校避難所(500名)日中、200名程度 竹駒地区仮設住宅(500名) 支援物資としてパンの依頼あり。 長部小学校避難所(300名)日中、120名程度 下矢作多目的研修センター避難所(500名)日中、100名程度。 【支援物資】 タオル帽子400個、タオル300枚、タオルマフラー50枚 コーヒー500杯分、チーズ400個、味付き玉子100個、ミニパン200個 生卵900個・カップ麺200個・調味料(避難所賄いから依頼あり持参) 陸前高田第一中学校避難所 今回で4回めの訪問となった第一中学校。ここでは普段の炊き出しは避難所の人で運営されており、 食材や調味料に困っていると聞いていたので、生卵やサラダのドレッシングを避難所給食へ持参しました。 「ボランティアさんの訪問は一回きりがほとんど。4回も来てくれてありがたいです」 と避難所の方たちが訪れるたびに少しずつ心を開いてくれていることを実感しています。 お一人お一人に丁寧に声かけしてコーヒーやパンを薦めるとたくさんの方が立ち止まってくれました。 私たちにできることはわずかですが、 これからも継続してドリップコーヒーやパン、チーズなど心をこめてお渡しして行きたいと考えています。(代表・川守田) 長部小学校避難所の様子 陸前高田市内の南沿岸部に位置する広田町・長部地区は、 海沿い一帯に水産加工場を持ち津波で魚を保存していた大型冷凍庫が壊滅し、 サンマやサバなどが近隣の民家・学校・避難所に散乱し悪臭をはなしている。 高田市内でもひどい場所だと言われ、被災者が多く避難所にも入りきれなく劣悪な状態での生活、 入りきれない人は遠方の避難所に移動している。 今まで、他の避難所から、ボランティアは、長部に行ってやってくれと言われ何度も申し入れをきましたが、 「ボランティアを受け入れるスペースがありません」と断り続けられていました。 今回は、外でもいいです。何も準備は要りませんしご迷惑をかけませんからと押し切って伺える事になった。 長部小学校の避難所に行くまでの道が怖かった・・・。 道路がないので車が通るのは堤防の上。堤防の横は海?川?とにかく押し寄せる水。 所々が壊れ落ちていてガタガタ走る。ハンドルを握る手に思わず汗をかきました。 ひと山越え、長部に近づくと魚の悪臭がする。イカのフワタを煮た中にいるようだ。 「これでも片付いた方です」。壊れた民家や瓦礫に入り込んだ魚は取りきれず日に日に悪臭が強くなっていると言う。 避難所の本部管理には、県職員の方が3日間の程度の交替で配属、市職員の方など組織の違う方が配置され対応していました。 避難所には男性の方も多く、コーヒーとゆで卵・チーズでひと休み。 他の人にも「休め休め。うまいコーヒーが来ているぞ!」「チーズにはワインだベ!」 など外の土手に腰かけ明るい表情で話しかけてくれる。 晴れてはいたが突風が吹きつける中でのサービスは、舞い上がる土ほこりとの格闘。 タオル帽子は物珍しく手に取り持ち帰る方々、タオルはあっと言う間になくなった。 タオル帽子をもらいにきていた70代の女性の息子さんらしき方が彼女を迎えにきた様子で、 「何している。恥ずかしいべ。いいかげんにしろ。」などきつい言葉をかけていた。 物もらいをしているような母の様子に少しイライラしているようでした。 息子さんに「コーヒーはいかがですか?私たちがタオルで作った帽子なんです。ゆっくり見てください。」 と声をかけると、都合が悪そうに苦笑いをしてコーヒーを受け取ってくれた。 皆さん避難生活に少し疲れてきている様子が伺えました。 帰り際に、本部の方に、「長部の避難所は、卵や調味料は足りていますか?」と伺ってみました。 「ここは、食料物資は十分足りています。他に回してあげてください」との答えでした。 避難所により、必要としている物にバラつきがあること。 ここまで毎週末、訪問しているがそのつど瓦礫の撤去作業をはじめ、 仮設への入居、避難所の様子などものすごいスピードで進んでいるのを感じます。(事務局長・吉島美樹子)


報告7

岩手ホスピスの会被災地サロン報告

「全国から私たちの活動に共感し、さまざまな形で支援をいただいております。
支援くださる皆様に、被災者とともに、深く・深く・・感謝いたします。」

6月4日(土曜日) 10時〜16時

場所:陸前高田市

「広田小学校避難所」・「仮設住宅」(100名)→「対策本部」→「長部小学校避難所」 「仮設住宅」(100名)→「災害ボランティアセンター」

内容:コーヒー・チーズ・せんべい・菓子・タオル帽子200個・バスタオル類300枚

ウエットティッシュ類・Tシャツ300枚・うちわ・小袋

対象人数:200名

ボランティア参加者:7名

【ボランティアの様子】

避難所から仮設住宅へ移られている方が多くなりました。 今回は、仮設にも声をかけ配布。今までとは様子がかわり、もらえる物は何でも、いくつでもほしいと言う感じで一気に集まり 大量に持っていきます。最後の方には、残らない状態で今後の配布方法が課題となりました。

コーヒーをもらいに出てきた方々が「しばらく会わなかったね」などの会話から交流が少なくなっている事を感じました。 仮設には集会所などはなく、対策本部も関わらないので今後、ボランティアの訪問やサービスが難しくなるような状況と環境です。

報告8 <6月12日(日曜日)お天気 曇り 10時〜16時 場所:「大槌高等学校避難所200名」→「赤浜小学校避難所80名」→「グループホーム城山の杜」 内容:コーヒーサービス チーズ・味付きゆで卵配布 タオル帽子・タオル配布 おしりふき、ウエットティッシュ配布 対象人数:280名 ボランティア参加者:11名 借り上げ車 4台 これまでの避難所訪問ではタオル帽子配布やコーヒーサービスは避難所の外か避難所の廊下で行いましたが、 今回は避難所内でみなさんが寝起きする場所の間近で行うことになり、初めは戸惑いました。 タオル帽子やバスタオル、フェイスタオルは大好評であっという間になくなりました。 おしりふきやウエットティッシュもすぐになくなりました。 避難所の担当の方にお話を聞いたところ、夏物衣類(Tシャツ、ポロシャツ)が不足している、 「枚数が少ないと、けんかになるしまつです」と本部担当者は嘆きます。 調理場の方たちに聞いたところ、除菌用アルコール(食品添加用)が不足しているとのことでした。 後日盛岡で県の被災地支援物資保管所に聞いたところ夏物衣類のストックはないということでした。 除菌用アルコールは県の栄養士会に問い合わせ中です。 避難所の運営自体は、食事やお風呂などみなさんが連携を取り動いている様子を感じました。 A大槌町・赤浜小学校避難所 目の前に海が迫る赤浜小学校。 避難所には20〜30人くらいしかいらっしゃいませんでしたが、 タオルやタオル帽子にたくさんの方が集まって気に入ったものを選んでいただきました。 3.大槌町・グループホーム城山の杜 高齢者向けグループホームに支援物資としていただいたウエットティッシュやおしりふきを持参し、 お年寄りの方たちにタオル帽子を選んでいただきました。 報告9 岩手ホスピスの会 被災地サロン 6月18日(土曜日)10〜15時 場所:大槌町・釜石市     「大槌高校避難所」「仮設住宅」(200名)→「釜石市旧第一中学校避難所」(80名)      →「釜石高校避難所」(50名)→「釜石市立甲子中学校・小学校避難所」(100名) 内容:コーヒー・チーズ・菓子・タオル帽子200個・バスタオル類300枚 ウエットティッシュ類・ うちわ・小袋・生花300束 対象人数:300名 【ボランティアの様子】 100ヶ日にあたる今日。生花を準備して訪問しました。 大槌では午後から、合同慰霊祭が予定されており普段は出かける若い方々が沢山、避難所にいました。 先週同様、物資の取り合い。特にも手に入りにくい生花、また節目の日となり 「早く花ちょうだい」「いくつもらえるの?」催促の連呼。お花を配布するのが困難な状況を感じ本部担当者と協議。 本部からマイクで配布方法とルールを守って頂けるようお願いし、列になって頂き手渡しで無事配布出来ました。 お金がほしいわけではありませんが、配布物資の有料化を検討。 10円でもいいから販売することで今それが必要か考えて頂くきっかけにならないか提案。 しかし、避難所内での金銭の取り扱いは難しいことから本部との協議・検討が重点課題となりました。 避難所の炊き出しの方へ「お花はもらいましたか?」と声をかけた。 「ハイ頂きました。ホスピスさん?以前、友人にタオル帽子私も作って頂いたの!」 (患者さん?)「どうしてタオル帽子?治療で必要でした?」 「私がん患者なんです。1月に手術、抗がん剤使ったけれど髪は大丈夫でした。 でも、足の浮腫がひどくてボンレスハムみたい。」 リンパ浮腫外来を知らないと言うので県内の情報を調べて後日お知らせし受診をすすめました。 >